検査結果を待つ間 II <告知〜手術までvol.8>

2017年5月下旬に乳がんの凍結療法の手術を受けました。
告知されてから手術までを振り返っています。
前回は「検査結果を待つ間 I」 <告知〜手術までvol.7>についてでした。

乳がん告知の一週間後、転移の有無を調べる造影MRI検査とCT検査をしました。結果が出るまでの一週間は身も心も落ち着かず、乳がんについて、自分の病理検査結果について、乳がんの手術の方式などなど、色々とひたすら調べて過ごしていました。今回は、告知の際にもらった「病理検査」についてと、そこから学んだ乳がんに関することについてです。

改めて病理検査結果を見て

告知の際にもらった病理検査を見たところ、

診断:
Right brest: Invasive ductal carcinoma
Tubular carcinoma

と記載されていました。これに続いて、「所見」があったのですが、残念ながら全てをスッキリと理解できませんでした。

最後に、核グレードについて、

Nuclear atypical score 1 + Nuclear mitotic socore 1 = Grade 1 (2)

とありました。

がんの種類(組織型)

インターネットなどで調べたところ、Invasive ductal carcinomaは「浸潤性乳管癌」のことで、Tubular carcinomaは「管状癌」ということがわかりました。どうやらこの表現は、病理組織学的(組織を顕微鏡で見た)「がんの種類(組織型)」のことのようです。「検査結果を待つ間 I」 にも書きましたが、乳がんのできる場所は多くは乳管上皮で、そこにできるがんを「乳管癌」といい、浸潤か非浸潤にわかれます。「浸潤性乳管癌」は乳管に出来ている「湿潤性のがん」のことだそう。

浸潤性乳管癌は「乳頭腺管がん(約20%)」と「充実腺管がん(約20%)」と「硬がん(約40%)」3つにわかれています。この他の乳がんとして、浸潤がんの「特殊型」というのがあります。この特殊型に「管状癌」は含まれていました。特殊型には他にも粘液癌、髄様癌、浸潤性小葉癌、腺様嚢胞癌、扁平上皮癌、紡錘細胞癌、アポクリン癌、骨・軟骨化生を伴う癌、分泌癌(若年性癌)などがあるそうです。

自分で調べた限りでは、浸潤性乳管癌と管状癌とは別のもののようですが、なぜ病理検査結果に両方書いてあるかはわかりませんでした。ただ、所見の最後に、「Tubular carcinoma の所見です」と記載されていたので、この時点で私は「管状癌」なのかも、と思いつつ、管状癌について詳しく調べたのはもっと時間が経ってからでした。

核グレード

核グレードとはがん細胞の悪性度のことで、よく「がんの顔つき」という表現がされるようです。浸潤がんでは、がん細胞の悪性度=核グレードが高いと転移・再発の危険性が高くなってしまいます。悪性度は、グレード1、2、3の3段階に分けられていて、1がもっとも悪性度が低く、3は悪性度が高いそうです。私の病理結果には「Grade=1(2)」と書いてあったので、これは1と捉えるべきか2と捉えるべきか悩みました。気分的にですが、悪性度が低いか(グレード1)それとも真ん中か(グレード2)の違いは大きいです。

そこで、Nuclear atypical score 1 + Nuclear mitotic socore 1 = Grade 1 (2)の下線部分を調べました。Nuclear atypical scoreとは「核異型スコア」のことで、Nuclear mitotic socoreとは「核分裂象スコア」のことで、乳がんの核グレードの判定は、「核異型スコア」と「核分裂象スコア」の合計でされるのだそうです。合計点が2-3点だった場合はグレード1、合計点が4点だった場合はグレード2、そして合計点が5-6点だった場合はグレード3とのこと。私は合計が2点の核グレードが「1」ということがわかりました。当時は転移の有無におびえていたので、この悪性度が低い、という結果をどう見ていいのかわかりませんでした。比較的大人しいがんなのかも、とおぼろげながらにわかったような、そうでもないような気もしていた、と記憶しています。

Ki67は未検査

検査結果を待つ間 I」 にも書きましたが、Ki67とはがんの細胞増殖の能力/程度を表す指標だそうで、乳がんのサブタイプについてを調べると、資料には必ず「ki67」の数値についての記載があります。ですが、私はこの当時だけでなく、今でもこの数値に関しては未検査です。他の条件を総合して考えると私のKi67値は低そうだ、という(現在の)主治医の先生のお見立てでしたが、知らないというのは、未だちょっとだけですが不安が残っています。

 

このように、転移の有無を聞くまでの間、あらためて自分の「がん」がどんなものかを詳しく知りたい…と頑張っていました。もしかしたら、そこまで悪いものではないかもしれない…と思いつつも、ホルモン受容体やHER2のことはまだ聞いていなかったので、この造影MRI検査とCT検査の結果を待っている時にやっと「私は知らなきゃいけない情報をまだ持っていない」ということがわかりました。

自分がわかっていないことが色々ある、ということがわかったところで、今後の治療の一つとして挙げられるであろう「手術」について考え始めました。

 

<検査結果を待つ間 III>に続きます。

 

参考資料・サイト
http://www.jccnb.net/info/index.html
http://www.jccnb.net/info/images/yougo.pdf
http://www.breast-hp.jp/women/mamoru/kosei.html
http://jbcs.gr.jp/guidline/guideline/g6/g61890/
http://jbcs.gr.jp/guidline/p2016/guidline/g4/q27/
中村清吾ほか(2011)「名医が語る最新・最良の治療 乳がん」法研
土井卓子(2015)「乳がんと言われたら読む本 治療・生活・食事・ケア・」蕗書房
各種がん144「乳がん 受診から診断、治療、経過観察への流れ」国立がん研究センターがん情報サービス

 

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