HER2再検査のためのプレパラート依頼 <告知〜手術までvol.17>

2017年5月下旬に乳がんの凍結療法の手術を受けました。
告知されてから手術までを振り返っています。
前回は、転院先での造影MRI検査と受診について、「ふたたび造影MRI検査 & 受診」 <告知〜手術までvol.16>でした。

転院先のK病院でふたたび造影MRI検査を受け、他の検査の結果と合わせて、凍結療法を受ける方向で話を進めることになりました。ですが、まず擬陽性だったHER2を別の方法で調べなくてはならないので、その検査のための手配をすることに…。(※2017年3月のことです)

HER2のおさらい

HER2は”Human Epidermal Growth Factor Receptor Type 2″の略です。「ヒト上皮細胞増殖因子2型」というがんの遺伝子で、細胞の増殖に関わっているそうです。

がんと告知される前に受けた最初の細胞診での病理検査の結果、HER2の値が2+と出てしまいました。2+は「擬陽性」とされますが、凍結療法ではHER2は陰性でないと受けられません。HER2が擬陽性と結果が出た場合、他の検査で「陰性」と出る確率の方がどちらかと言えば高いそうなのですが、より確実な結果が必要です。こうしてHER2を再検査することになりました。

一般的にHER2の検査は、蛋白過剰発現をみる免疫組織化学的方法(IHC法)という手法で検査されているそう。恐らく私のケースもこのIHC法の検査で「擬陽性」の結果が出てしまったと思われます。こういう時にHER2の再検査する場合、遺伝子増幅をみるin situ hybridization(ISH)法であるFISH法(やDISH法)が採用されることが多いそうです。この時点では、おそらくFISH法かDISH法になると思います、とのことでした。

HER2を調べ直すために

HER2を再検査するには新たに細胞診をして細胞をとらなくてはならないのかと思って一瞬冷やっとしましたが、以前細胞診をした病院に使っていない(染色していない)細胞が残っているはずなので、そのプレパラートをK病院に送ってもらうように手配することになりました。

まず、造影MRI検査と診察を受けたあと、その日のうちに細胞診を受けた地元の大学病院に電話しました。このときは前に診てもらった先生がいなかったので翌日(金曜日)K病院の主治医が書いてくださった細胞送付依頼のお手紙を届けに行くことを伝えました。

翌日(金曜日)、お手紙を届けに行くと先生からの伝言で、「細胞はないはず」とつれない返答が…。そう言われたものの、もう一度確認してもらうように看護師さんにお願いして病院をあとにしました。翌週月曜日、心配になってK病院の先生に一度電話で確認することに。すると、「細胞がないことはないのでもう一度確認するように」とのこと。 水曜日に電話診察の予定があり、その時にそのプレパラートがどうなっているか再度お伝えすることになりました。

火曜日、ふたたび前の病院に連絡すると、既にプレパラート送付の手配をしてくださったとのこと。最初、「細胞はない」と言われたのは一体なんだったんだろう、と思いつつ、送ってもらえたので結果オーライとしました。細胞がない、というのは、医師の認識不足だったのか、担当をはずれた患者とは関わりたくないのか、と色々と勘ぐってしまい精神的に消耗するハメに…。ただ、結構面倒くさいお願いをしたのにも関わらず、看護師さんはすごく親身になってくださったので救われました。

電話診察

水曜日、K病院に電話して担当の医師につないでいただきます。細胞診のプレパラート手配のことについて、結果としては先方がもう送ってくれたので近日中にK病院に届くことを伝えました。遺伝子検査に関しては、少し考えたいこともお伝えしました。とにかく、プレパラートが無事に手配できたので一安心です。次回のPET/CTの日時を確認し、電話はものすごく短く済みました。

電話診察というシステムがあることを知らなかったのですが、初めてだったのでお電話するのはちょっと緊張しました。この電話診察の診察料は次回の診察の際に加えられていました。

どっと疲れる…

ただでさえがんの告知以降、精神的に疲れている時期だったので、前の病院とのやりとりで「細胞はもうない」と言われた時、ものすごく動揺してストレスを感じてしまいました。再度あの痛い細胞診をしなくてはならないのかと思うとかなり恐怖を覚えたのです。さらにHER2の再検査の結果も心配なので、無事に手配できて安心したのも束の間、その後もしばらく心配でした。次回主治医にお会いするのは、PET/CTを受ける4月後半になるので、それまでなんだか緊張感がとれない、スッキリとしない日々を送ることとなりました。

プレパラート…

余談ですが、恥ずかしながら「プレパラート」のことをどうしても「パラプレート」と言ってしまいます。頭ではわかっているのですが、最初に間違って覚えてしまっていたようで、どうも変換がうまくいっていません。ネット調べですが、同じように間違えている方、けっこういらっしゃるようです…。

確認の為に調べましたが、プレパラートはドイツ語だそうです(Präparat)。Google先生によるとプレパラートとは「顕微鏡観察のため二枚のガラスに挟んだ、生物や鉱物の標本。」とのことです。

 

<参考サイト>
http://jbcs.gr.jp/guidline/guideline/g6/g61950/
http://jbcs.gr.jp/guidline/guideline/g6/g61960/

 

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