造影MRI検査とCT検査 <告知〜手術までvol.6>

2017年5月下旬に乳がんの凍結療法の手術を受けました。
告知されてから手術までを振り返っています。
前回は「告知されてからはじめたこと」<告知〜手術までvol.5>についてでした。

告知された日(2/27)の一週間後、がんの広がり/転移の有無を調べる検査でした。CT検査で全身に転移があるかどうかを、造影MRI検査で乳房内でのがん広がり/局所転移の有無を調べます。

造影MRI検査を受けるにあたって

事前に細かい注意事項等が書いてある書類(検査の予約票)をもらっていました。
そこには、

  • 心臓ペースメーカーを装着している方は検査をうけることができません。
  • 体内に磁性金属(可動性の義眼、動脈クリップ、人工関節、マグネット式義歯、入れ墨など)のある方、また金属取り扱い業の経験のある方は担当医にご相談下さい。
  • アイシャドーは皮膚に異常を来す場合がありますので、拭き取っていただきます。
  • 更衣室にて検査着に着替えていただきます。その際に、外せる金属類(アクセサリー、時計等)や湿布・カイロなどははずしていただきます。また、その他検査に影響が出るものは、はずして頂く場合があります。
  • 妊娠しているまたは妊娠の可能性がある方は担当医にご相談ください。

とありました。

あまりに注意事項が多い気がして、検査の前は随分緊張しました。その他事前チェック項目などが「造影検査同意書」に付属していて、検査当日に記載済みのものを持っていかなくてはなりません。

検査当日、まずはCT検査から

予約票を見た限り、造影MRI検査からのCT検査という流れかと思い込んでいましたが、当日放射線科の受付に行くと、まずCT検査に行くように言われました。受付から少し離れたところにCT室があって、恥ずかしながら見当違いなところで待っていたところ、看護師さんが探して迎えに来てくれました。こんなところで緊迫感なく方向音痴ぶりを出してしまって、恥ずかしかったです…。CT検査の事前の説明はあまり受けた記憶がないのですが、CT検査のための検査着にまず着替えて撮影です。CT検査は装置の中に仰向けに横たわっているだけのとっても楽な検査で、あっと言う間に終わりました。予約時間が9:00で、15分前までに来るようにとのことだったので8:40頃までには受付を済ませていたのですが、CT検査は9:00前には終わって、9:00からMRIなので早く行くようにと、ちょっと急かされつつMRI検査に向かいました。

初・造影(乳腺)MRI検査

造影剤を使ったMRI検査を受けたのはこの時がはじめてでした。造影剤を体内に流しながら、乳房のみの撮影となります。予定通り9:00位に名前を呼ばれて、MRI室へ。中に小さな更衣室があって、再び検査着に着替えます。注意事項が色々あり、髪の毛にピンはついてないか、ペースメーカーなど金属が体内に入っていないか、アイシャドーはつけていないか、アートメイクなどしていないかどうか、など、改めて聞かれます。余談ですが、眉毛がやや薄いのを気にしていて密かにアートメイクに興味があったのですが、MRIを撮ることができない可能性のことを考えるとやめておいたほうがいいのかもしれませんね。

造影MRI検査、一番の難関

着替え終わると、いよいよMRIの装置が置いてある小部屋へ。そのMRIの装置の寝台部分に座って、まずは造影剤を注射する「ライン」をとります。すぐに造影剤を入れるのではなく、撮影の途中から造影剤を注射するため(そのためだけかはわかりませんが…)のルートの確保のために、血管にラインをとるのです。なので、MRIの装置に寝る前からMRIの検査中ずっと針が刺さりっぱなしなのです。この刺さりっぱなしの状態は何度やっても未だに慣れません。

いよいよ「ライン」をとるために、静脈に針を刺します。そして、これが一番の難関でした。以前の記事にも書いたことがありますが、とにかく私の腕の血管は細い上に刺しにくいのだそう。たいていは採血も一度では終わりません。このラインをとることができる人(看護師さん?)はこのMRI室の中には一人しかいらっしゃらず、その方に大変ご苦労をかけてしまいました。(いつもはベテランの方にお願いしているところ、他の方がいらっしゃらないのでお願いもできず…)通常はラインをとるのは右側がいいようなのですが、なかなか血管が出てこないので、両腕を温めるなどして、うまくいきそう(だと思われた)左腕にまず一刺し。これは残念ながらうまくいかず、また腕を温めるなどして右側でもう一度チャレンジして、やっと右腕からライン確保成功です。この間おそらく20分ほどかかりました…。既に注射がトラウマなので、この20分は私にとってはとても長くて、注射を刺されるために待ったりするのは、かなりの苦痛でした。待ち時間に恐怖が徐々に増していくのです。

唯一の救いは、看護師さんも技師さんたちも優しくて、一丸となって私のライン確保をしてくれた感じだったこと。最後には、(時間がかかって、怖がらせてしまって)ごめんなさいねー、と言わせてしまって、こちらこそお手数おかけしてすみません、とお伝えしました。

いざ、造影MRI撮影へ。

苦労して確保したラインの先にはシリンジ?がついていて、それを持ったままMRI装置の寝台部分にうつ伏せになります。針がコワいので右腕を動かすのも他の動作もおっかなびっくりでした。寝台には丸い2つの穴が空いていて、その穴に左右の乳房を入れた状態でのうつ伏せです。この時点で検査着は脱がなくてはなりませんが、女性の技師さんが優しく手伝って下さいました。腕などを動かないようにベルトで固定され、ヘッドフォンをされたら、撮影開始です。

装置の中では動かないようにと言われているので、なるべく心を無にするように努めました。何かあった時のために、左手には合図を送れるもの(ゴムでできているソフトなボールのようなもの?)を持たされています。ヘッドフォンからは音楽が流れていて、技師さんからの指示・合図も聞こえます。撮影が始まるとものすごい音なのでその音楽はほとんど聞こえませんでしたが…。

最初は、造影剤を入れずに(多分)撮影しています。とにかく、ものすごい大きな音で、決して心地よい音ではないので、人によっては恐怖を感じるかもしれません。私は割と慣れているほうだと思うので、恐怖は感じませんでした。恐怖と言えば、ライン確保の注射の方がよっぽどコワかったです。狭いところで動けないので、閉所恐怖症の方にもキツい検査だと思います。私は動いてはいけないプレッシャーの方が大きく、やや緊張していました。結構時間が経った(と思った)ころ、大きな音が止んだので「もう終わり?」と期待したら技師さんからのアナウンスが入り、これからから造影剤を入れるとのこと。造影剤が入った感覚というのがわかるそうで、気分が悪くなったら合図を送ってください、と言われて造影剤注入。確かに、なんだかひやっとした感じがしましたが、体調の変化もなく、再び例の大きな音が鳴りはじめて撮影開始。

この大きな(工事現場のような?)音を聞きながら、ひたすら心を無にしようと努力していましたが、雑念だらけで色々考え事をしてしまいました。その雑念のおかげなのか造影剤注射後のほうが時間が早く過ぎた気がして、最後は「もう終わったの?」という感じでした。心をを無にしようと頑張るよりは、他のことを考えていた方が、時間が経つのが早く感じたのかもしれません。

撮影後

撮影後は確保してあったラインを抜いてもらって、再び着替えて終了です。撮影時間を聞いてみたところ、だいたい40分位だったそう。前半は長く感じたのですが、後半、造影剤を入れたあとは短く感じたので、2-30分かな、と思っていました。

この日は診察がないので、お会計をして終了となりました。待ち時間が少なかったので、通常の診察より病院にいる時間が短くて助かりました。

予想以上に時間が早かったので、駅前でちょっとコーヒーでも飲んで一休みしようと思ったら、偶然近所に住んでいる義理の妹に遭遇!この頃はまだ母以外の家族には乳がんのことを伝えてなかったので、本屋に来たついでに…なんてしどろもどろになりながら言い訳?しましたが、なんとか病院に行っていたことがバレずにすみました。余計な心配をさせても悪いので、母以外の家族には転移の有無がわかってから伝えようと思っていたのです。一週間後の診察の際に検査の結果がわかる予定だったので、次の診察日までは転移がないように、とひたすら祈る一週間でした。

 

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