乳がん治療・凍結療法、お金の話

こんばんは、Falkorです。
やっと治療記が一段落し、まとめたところで忙しくなってしまい、また更新が滞ってしまいました…。おそるべし、師走。

今回は、今まで触れてこなかった治療にかかったお金の話をしたいと思います。

乳がん・凍結療法のお金のこと

先月、私の主治医がテレビにご出演され、私も受けた「凍結療法」の話をしていました。なぜ急にお金の話をしたくなったかというと、その際テレビで「凍結療法」の費用について大体の金額を伝えていましたが、実際にかかる費用は「手術代」だけではありません。今回は、そのことをお伝えしたいと思った次第です。

私は当時留学から帰って来たばかりで仕事もほぼしていない状態。加えて、がん保険にも入っていませんでした。今でも基本はフリーランス+αなので国民健康保険です。以下、保険が適用されていることに関しては、金額は「3割負担」で支払ったものです。会社勤めの方やちゃんとがん保険に入っていた方とはだいぶ状況が違うかと思いますが、はじめての診察〜凍結療法後約1年間(2017年2月〜2018年6月)に治療にかかったお金についてまとめたいと思います。

2017年2月〜4月

2017年1月の居住している自治体の乳がん検診を受け、2月頭に要精密検査の通知を受け取りました。その直後から通院開始となり、この時期は、診察・検査を2つの病院で行いました。

まず、最初に乳がん告知された病院では、数回の診察、告知までの検査(マンモグラフィー、超音波、血液検査、針生検)、そして告知後の検査(造影MRIとCT)を受けました。最終的に、内視鏡下(あわよくば凍結療法)での手術を希望したため転院したので、紹介状を書いていただきました。

2017年2月〜3月の合計:約29,000円(最初の病院のみ)

転院先の、現在も通っている病院では、前の病院とかぶっている検査もありましたが、機材が違うと良く見えるとのことで、超音波、マンモグラフィー、血液検査、造影MRIなど再び一通り行いました。主治医のススメで遺伝カウンセリングも受けました。4月はほとんど病院は行きませんでしたが、大きめのイベント(金額的にも)であるPET-CT検査がありました。個人的にはPET-CTが高いと思ったのですが、他の方の体験談を見聞きしていたら、比較的良心的な料金設定だったかもしれません。遺伝カウンセリングは保険は適用されませんが、沢山お話させていただいたにも関わらず、こちらも良心的な金額だったと思います。

遺伝カウンセリング(約5,000円)やPET-CT(約23,000円)を含め
2017年3月〜4月の合計:約56,000円(転院先の現在も通っている病院)

2017年2月〜4月の合計は、約85,000円でした。ただ、二つの病院で同じ検査を行なっているので、ちょっと余分にお金を払ってしまった感があります。

2017年5月〜6月:乳がんの凍結療法は保険適用外!

残念ながら今のところ、乳がんの凍結療法は保険適用外です。それは知っていたので、金額を聞いてもそんなに驚きませんでした(約380,000円)。先月、私の主治医がテレビにご出演された際も、(多分)これ位の金額が放送されていました(スミマセン、ちょっと記憶が…)。ただ、その放送では伝えられていませんでしたが、凍結療法を選択することによって、その前に必要なセンチネルリンパ節生検も保険が適用されません。改めて病院のホームページを見たらきちんと明記されていましたが、事前にちゃんと調べきれていなかった私は、これにはちょっとびっくりしました。というのも、センチネルリンパ節生検は凍結療法の手術よりもちょっと大がかり?で、二泊三日の入院が必要な為、結局約250,000円ほどお金がかかり、合計で約63万円ほどとなりました。がん保険に入っていなかった私には、大変痛い出費でしたが、背に腹はかえられません。身体に負担をかけない(と信じている)為に、お金を支払うという選択となりました。

2017年6月は、傷のチェックの診察が一度あっただけなので、約2,000円ほどでした。

2017年5月〜6月の合計:約632,000円

2017年7月〜8月:放射線治療の費用

2017年7月頭には、手術を受けた病院の都内にあるクリニックで術後の検査がありました。造影MRI、血液検査と診察で、合計約12,500円ほど。

2017年7月から始まった放射線治療もなかなかお金がかかるものでした。ですが、放射線治療は保険適用のため、「*高額療養費制度」を使用することができました。特に、留学していたため前年度の収入はゼロの上、当時働いていなかった私は、月々の上限が最低限に設定されていたのでありがたかったです。

*高額療養制度とは。

高額療養制度とは、医療機関等の窓口での支払いが高額になった場合は、自己負担限度額を超えた額が払い戻される制度のこと。事前に申請して、「限度額適用認定証」を病院で提示すると、1ヵ月 の窓口でのお支払いが自己負担限度額までとなり、それ以上支払う必要がありません。注意したいのは、この限度額が一つ一つの医療機関での適用になる点です。例えばA病院とBクリニック二つに通っていたら、二つの合計金額ではなく、それぞれで支払い金額が自己負担額以上になったら、適用になる点です。具体的に例えると、1ヶ月の限度額が3万円として、ある月にA病院に2万円、Bクリニックに2万円支払ったとしても、限度額を超えたことにはなりません。

本来であれば、7月は、初診(約5,000円)・初回の位置決め(約24,000円)、放射線治療の1回分(約7,000)×12回(7月は13回照射で、そこから初回分をマイナス)を合わせると、約113,000ほど支払う必要があったところ、実際はその3分の1ほどで済みました。

8月は6回分の照射がありましたが、その6回で私の負担額の上限は超えてしまうため、最後の日はお支払いしませんでした。放射線治療だけの2017年7月〜8月の合計は、約70,000円でした。

2017年7月〜8月の合計:約82,500円

参考までに、本来であれば放射線治療トータルで160,000〜170,000円ほど必要だったかと思います。もっと高額療養費制度をうまく使い、全部の治療を同じ月で済ませることができたら、さらに少ない金額で治療を受けられたと思うとちょっと残念ですが、それは欲張り過ぎですよね。

2017年9月〜2018年6月

凍結療法そして放射線治療後は、定期的に診察・検査があります。2017年10月、2018年1月、2018年6月に検査と診察に、あとは薬が足りなくなった時に処方箋をもらいに行きました。回数としてはそんなに多くなかったです。

2017年9月〜2018年6月の合計:約19,000円

薬(フェアストン)の料金

最初にフェアストン1ヶ月分をもらいましたが、約3,500円でした。そして、3ヶ月分もらった時は約 9,500円支払いました。その後は放射線治療後のための塗り薬や漢方も一緒にもらっているため、フェアストンだけの正確な金額はお伝えできませんが、だいたい一年で40,000円ほど支払っています。(注:2018年6月に3ヶ月分処方されたのですがややこしくなるので、5月までの1年間で計算しています。)

2017年6月〜2018年5月、一年分の薬代の合計:約40,000円

一年間のトータル

計算するのが怖いですが、保険が適用されない凍結療法も含めた、はじめての診察〜凍結療法後約1年間(2017年2月〜2018年6月)に支払った乳がんの治療費を計算してみたいと思います。

2017年2月〜3月の合計:約85,000円
2017年5月〜6月の合計:約632,000円
2017年7月〜8月の合計は:約82,500円
2017年9月〜2018年6月の合計:約19,000円
2017年6月〜2018年5月、一年分の薬代の合計:約40,000円

トータルは、約858,500円でした。

手術した病院は遠方なため、これに交通費や2回ほど宿泊もしているので宿泊費もかかっていますが、今回は割愛します。

この金額は、私にとっては大きいですが、がんの治療と考えた場合、多いのか少ないのかよくわかりません。とにかく悔やまれるのががん保険に入っていなかったことです。海外にいたため、帰国したら保険に入らなくては…とは思っていたのですが、実際帰国して保険のことはすっかり忘れていました。帰ってすぐにがん保険に入っていたら保険金がおりていたのでは、と思うと、本当に残念です。もしも、保険があれば、もっと気楽に?手術が受けられたのかな、とも思います。

もしも、これを読んでくださっている方で、がん保険未加入の方は、ぜひもしもの時に備えていただけたらと思います。

良いお年を!

年内バタバタのため、今回が今年最後の更新になるかと思います。みなさま、どうぞ良いクリスマスを、そして、良いお年をお迎えください☆

 

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