2017年5月下旬に乳がんの凍結療法の手術を受けました。
告知されてから手術までを振り返っています。
前回は、転院先の病院での初受診について、「転院先で初受診!凍結療法の可能性浮上 」 <告知〜手術までvol.15>でした。
転院先のK病院で初めて受診した際、「凍結療法」を受けられる可能性があることがわかりました。いずれにせよ、前の病院で色々と検査は受けていたものの、再度詳しく検査を受けることになりました。(※2017年3月のことです)
ふたたび造影MRI検査
初受診の際は超音波検査、血液検査、尿検査をし、次の日に再び「造影MRI検査」のために鴨川へ。このときは、造影MRI検査のみと思っていたので、割と気楽に向かいました。
造影MR検査
K病院では、MRI検査は「MR検査」と呼ばれるようで、事前に頂いた注意事項を書いてある用紙も「MR検査をお受けになる患者さまへ」と書いてありました。前の病院では「MRI検査」と「I」が入っていたので、この違いはちょっと不思議ですね。
今回の造影MRI検査でも、やはり注意事項が細かくあります。引用すると、
次に該当される方は、検査が施行できない可能性がございます。必ず担当医師までお申し出ください。
- 手術や治療によって以下に記したような磁性のある金属が体内にある方、もしくは体外装着されている方
・ペースメーカー/埋込型除細動器/心臓再同期療法
・脳動脈クリップ・各種ステント/シャントチューブ等・人工内耳・人工骨頭・子宮内避妊器具・歯科矯正器具 など- 妊娠中、または妊娠の可能性のある方
- 閉所恐怖症の方
- 事故などで体内に金属片などが残っている可能性のある方は痛みや熱傷を引き起こす恐れがあります。
- 入れ墨やパーマネントアイライン等は顔料やデザインによって痛みや熱傷を引き起こす恐れがあります。
- 磁力着脱式歯科インプラントをご使用の方は、吸着力確認のため事前に施術歯科医師へ受診をお願いします。
- 義手・義足・義眼等の各種装具、補聴器等の各種機器を装着の方は、吸着事故防止の為に取り外しての撮像となります。
- 貼付け薬剤(ニコチネル TTS・ニトロダーム TTS・ノルスパンテープ)は熱傷事故防止のため剥がしての撮像となります。
とあります。
さらに、造影MR検査禁忌事項として
次に該当される方は、必ず担当医師までお申し出ください。
- 気管支喘息などのアレルギー疾患のある方
- 現在腎機能障害のある方
- 今までに造影剤や薬剤で副作用症状を起したことのある方
だそうです。
検査室へ
予約時間通りに造影MR検査室へ。ほとんど待つこともなく、すぐに検察室へ入ることができました。
検査室では、まずは私にとっての最難関・造影剤のためのラインとりです。(参照:造影MRI検査とCT検査 <告知〜手術までvol.6>)前日の採血がスムーズだったので、今回のラインもすぐにとれるのでは…と期待が高まります。とは言っても、事前に注射がささりにくいことはお伝えします。
結果としては、この日も針を刺されるのは一回で済みました!さすがです!淡々と作業をしてくださった印象で、時間も早かったです。ですが、なぜかとっても痛みを感じました。ラインをとる=血管に針(管?)が刺さりっぱなしなのですが、この日は検査の間ずっと違和感を感じていました。
検査自体は、前回の造影MRI検査とほぼ変わりはありません。ラインをとった腕を注意深く動かしながら、乳房を入れるための穴が2つあいている寝台にうつ伏せになります。身体の位置が決定すると、固定用のベルトをされて検査開始です。
検査の流れもほぼ同じ感じですが、2回目だったためか、前回よりはじっと動かないでいることへのプレッシャーは少なかったです。心を無にするのも難しいので、この時はなるべく楽しいこと、例えば治療が終わったらどこに旅行に行こうか、などを考えるようにしていました。
検査は滞りなく40分ほどで終了です。
診察も…!
この日は検査だけなのかと思っていたのですが、検査が終わったあと、結果をふまえての診察でした。
診察室に入ると、早速に検査の結果発表です。前の病院では検査の結果はだいたい一週間は待つことになったので、検査をしたその日のうちに検査結果を見ながら診察してもらえるのにはビックリしました。
超音波・MRIともに原発箇所以外に広がっていることはなさそう、ということでした。血液検査・尿検査も問題なしでした。まだクリアしなくてはならない箇所はあるけれど、凍結療法を行う方向で行きましょう、ということになりました。
ただ、1つ問題が…。私の細胞診の病理検査結果ではHER2の値は+2で擬陽性でした。(HER2に関しては「検査結果を待つ間 I <告知〜手術までvol.7>」を参照)凍結療法はHER2陰性が条件です。あの痛い細胞診をもう一度やらなくてはいけないのかと一瞬怖くなりましたが、細胞診を受けた近所の病院に染色していない(検査をしていない)プレパラートがあるはずだから、K病院に送ってもらって再度検査してもらうことになりました。
余談ですが、造影MRI検査したばかりなのに、なぜもう一度検査をしなくてはならないのか、ちょっと疑問に思っていました。この時に、なるべく角がたたないように(笑)なんとなく聞いてみたところ、機材によって見え方が違うから、らしいです。(あんまりはっきりとはおっしゃいませんでしたが…)
遺伝子検査
実は私のケースではHER2の検査結果ともう一つ心配事がありました。それは、私の乳がんが遺伝性のものかどうか、という点です。実は父方の伯母が2人とも乳がんで、一人は私が小学生の頃亡くなっています。ですから、家族には私の乳がんがわかる前から、乳がんには気をつけないとね、と言われていたのです。思いのほか乳がん罹患が早くなってしまって驚いてはいるのですが…。
遺伝子検査はK病院でも受けられるとのことでしたが、何しろ高額なため、「受けます」と即答は出来ませんでした。いずれにせよ、遺伝子検査を受けるには「遺伝カウンセリング」を受ける必要があるとのことで、まず「遺伝カウンセリング」を受けることにしました。
その後のスケジュール
この時点での先生のお見立てではほぼ凍結療法はできそう、とのことで具体的な予定をたてました。
まず、この日の診察終了後に細胞診をした大学病院に、まだ染色していない(検査に使用していない)細胞のプレパラートを早急に手配することに。その為に、先生がお手紙を書いてくださるので、届けにいかなくてはなりません。
週末には「遺伝カウンセリング」に行くことになり、そのカウンセリングをふまえて翌週主治医にお電話で(電話診察)遺伝子検査をするかどうかを連絡することになりました。遺伝子検査で遺伝性の乳がんだとわかった場合、手術方式を変えることを検討する場合もあるためです。
HER2の結果次第ですが、4月中旬にPET/CTを受けて、全身への転移がないかを再度調べます。5月に入ってから、リンパ節に転移があるかどうかを調べる「センチネルリンパ生検」をし、これら全てがクリアになったら 5月中に凍結療法を行うこととなりました。
たまたま6月後半に渡米する予定があったため、その件もお伝えすると、上記のスケジュールだったら大丈夫そうとのこと。7月にアメリカから帰って来てから放射線治療をはじめる、ということになりました。
凍結療法を受けるには、まだまだ超えなければ行けない山、というと大袈裟ですが、いくつもステップがあるようで気が遠くなりそうでしたが、このときはあとは祈るばかり、という感じでした。
この日は診察時間も待ち時間もそんなに長くはなかったので、前日ほど病院にいることもなく、明るいうちに家路につくことができました。
帰り道にて。濃溝の滝、じゃなくて「亀岩の洞窟」
余談ですが、K病院から家に帰るときに通る千葉の名所というかSNSで話題になった場所があります。「濃溝の滝」としてSNSで拡散されてしまったらしいのですが、実は「亀岩の洞窟」と呼ばれるところのようです。
造影MRI検査の帰り道、まだまだ寒い時期でしたし平日だし、閑散としていたのですが、洞窟近くの遊歩道にあるらしい「幸福の鐘」につられて見に行きました。このときは知らなかったのですが、洞窟から差し込む光が水面に反射し、ハート型に見える写真がとっても有名なのです。
これは入り口にあった写真
こんなにキレイなハートですが、このハートを見られるのは限られた時期・時間であるとのことで、私が行ったときはこんな感じでした。
あのハートを見ることが出来る時期は、3月と9月のお彼岸の時期、早朝の時間帯だそうです。今日は、ちょうどお彼岸ですね。あの景色を見て写真におさめるには、明日や明後日の早朝が絶好のタイミングかもしれませんね。
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