2017年5月下旬に乳がんの凍結療法の手術を受けました。
告知されてから手術までを振り返っています。
前回は、人生初の入院前に必要な準備・用意したものについて「入院準備、下着について <告知〜手術までvol.26>」でした。
いよいよセンチネルリンパ節生検での入院に関することを書き進めたいのですが、その前に、今回は「センチネルリンパ節生検」についてです。
センチネルリンパ節生検とは
乳がんのリンパ節転移の有無があるかどうか調べる検査です。乳がんは脇のリンパ節に転移することが多く、その中で一番にがん細胞が到達する箇所が「センチネルリンパ節(見張りリンパ節)」と呼ばれています。
(引用元:https://www.nyugan.jp/ope/lymph.html)
かつての乳がんの手術では、脇のリンパ節全てをとる手術「腋窩(えきか)リンパ節郭清」が行われていたそうです。その頃は全身の転移はまずリンパ節から、と考えられていたからのようです。リンパ節郭清を行うと、脇の下や腕のむくみ(リンパ浮腫)、腕のしびれや肩が回らないなど様々な後遺症が残る可能性が高く、予後の生活の質を落としてしまうことが多かったのですが、センチネルリンパ節生検だと見張りリンパのみ(通常2-4個)を取って検査できるようになったため、不必要なリンパ郭清をすることがなくなったのだそうです。2010年4月以降、乳がんと悪性黒色腫の場合は保険適用の治療となりました。
(引用元:http://nyugan-file.jp/diagnosis/care/006.html)
センチネルリンパ節生検は乳がんの手術と同時に行われることが多く、手術中に取ったリンパ節にがんがリンパ節に転移していないかどうかを調べます(術中迅速診断)。そこで転移がなかった場合はそれ以上リンパ節を取ることはしません。もしも転移があった場合は、必要に応じてリンパ節を部分的にまたは全て切除するなどの処置が行われます。
ちなみに、私もはっきり理解していなかったのですが、「センチネルリンパ節」は、脇のリンパ節の一部であり、センチネルリンパ節生検は、レベル1のリンパ節切除ということになるそうです。なんとなく、別物のような気がしてしまっていました。
凍結療法を受けるには、脇のリンパ節に転移していないことが条件となるため、凍結療法の手術の前にリンパ節転移があるかどうか調べなくてはなりません。私の場合は、凍結療法を受ける2週間ほど前に二泊三日で入院してセンチネルリンパ節生検を受けることになりました。
センチネルリンパ節生検が適応にならないのは…?
センチネルリンパ節生検は、すべての乳がん罹患者が適応になるわけではありません。
- 摘出生検で非浸潤癌の診断された場合(転移することがないため)
- しこりが大きく(通常3cm以上)、リンパ節転移が起きている可能性が高い場合
- 術前の画像診断や触診で明らかな転移を疑う場合や、腋窩郭清が必須と考えられる場合
上記のケースでは、センチネルリンパ節生検は適応にならないそうです。
センチネルリンパ節を見つける方法
センチネルリンパ節生検を行う上で、患者それぞれのセンチネルリンパ節の場所を正確に見つけることが重要になってきます。数も場所も人によって違います。多くの場合、センチネルリンパ節の数は2-4個だそうです。
センチネルリンパ節の位置を特定する方法として、「色素法」と「RI(ラジオアイソトープ)法」の2種類があるそうです。乳がんの手術もしくはセンチネルリンパ節生検の前に乳がんの近く(乳房の皮下)に色素またはラジオアイソトープ(放射線医薬品)を局所注射し、これらを目印にしてセンチネルリンパ節を見つけます。見つけ出したセンチネルリンパ節を摘出して、がんが転移していないかどうかを病理検査で診断します。
通常はどちらかを行うようですが、色素法とラジオアイソトープ法の両方を行った方が、より正確な位置がわかるそうです。私の場合は、両方を行いました。
実際のセンチネルリンパ節生検・入院について、次回以降に続きます。
参考サイト
https://www.nyugan.jp/ope/lymph.html
http://nyugan-file.jp/diagnosis/care/006.html
http://www.nyugan-infonavi.jp/interview/dr_haga.html
https://www.med.nagoya-u.ac.jp/nyusen/sick/brest/b_cure_kind14.html
https://nyuugan-plaza.com/question/sentinel-wakinosita
https://nyuugan-plaza.com/question/sentinel-lymph-node-5
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